胃がんにつながるピロリ菌感染

今回はピロリ菌についてです。

ピロリ菌は、胃の粘膜にいる細菌です。
ピロリ感染胃炎とは、その細菌が長く住み着くことで粘膜が壊されて炎症が起こる状態を言い、さらにその状態が続けば、胃がんなどの病気が起きやすくなります。
現在、日本では毎年13万人近くが胃がんになり、年間5万人近くの人が亡くなっているのです。

以下の項目に当てはまる方は、ピロリ菌の感染を調べる検査を受けることをお勧めします。

■家族などに胃がんの人がいる方
■塩辛いものをよく食べる方
■喫煙している方
■胃痛を感じることがある方

また、除菌や胃粘膜の高度萎縮などの環境変化がない限り感染が持続すると考えられており、
一度持続感染が成立すると自然消滅することは稀です。

臨床現場では、内視鏡的に萎縮性変化を認めるにも関わらず、種々の検査でもピロリ菌陰性を示す方がいます。
この中には自己免疫性胃炎(A型胃炎)も含まれていますが、
本人も知らないうちの抗菌薬内服などにより自然の除菌されている場合もあります。

そんなピロリ菌ですが、感染獲得時期は幼小児期と考えられており、
10歳を超えてピロリ菌に感染することはほとんどありません。

中学生以降であればピロリ菌の検査や除菌を受ける時期が早いほど、
胃がんになるリスクをなくすことに繋がります。
胃がんを防ぐためにも早めに検査を受けてみてください。

参考:
胃潰瘍や胃がんなどを引き起こす!胃の病気を招くピロリ菌とは|NHK健康チャンネル
「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」に対する除菌治療に関するQ&A一覧|日本消化器学会

ピロリ菌の検査や治療については、当みやもと内科クリニックサイト[ピロリ菌]ページをご覧ください。

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